【NEWS】丸紅株式会社とJ-クレジット申請に関する業務提携をいたしました

3次元計測システムを活用した森林由来J-クレジットの登録・認証の促進について

丸紅株式会社(以下、「丸紅」)とICTソフトウェアの研究・開発・実用化を行う株式会社アドイン研究所(以下、「アドイン研究所」)は、アドイン研究所が開発した森林3次元計測システムOWL(Optical Woods Ledger。以下、「OWL」)の計測データを用いて、森林由来J-クレジット量を算出するためのシステムを構築の上、J-クレジット創出および販売支援を共同で実施することにつき、業務提携覚書(以下、「本業務提携」)を締結しました。

J-クレジット制度とは、省エネ設備の導入や再生可能エネルギーの利用による二酸化炭素等の排出削減量や、適切な森林管理による二酸化炭素等の吸収量をクレジットとして国が認証する制度で、認証されたクレジットの自由取引を通じて、地球温暖化対策の資金を循環させることが目的とされています。丸紅は小規模な林地が分散している、森林の境界が不明瞭、伐採後の再造林がなされていない、森林所有者に収益が還元されない、といった日本の森林産業が抱える課題を解決するために秋田県能代市をはじめ、全国でのJ-クレジットの登録・認証を進めています。しかしながら、森林管理によるJ-クレジット制度への登録には複雑で手間のかかる手続が必要なことから、森林由来J-クレジットの認証量は多くないのが現状です。

アドイン研究所が開発したOWLは、森林内をレーザースキャンし、立木の位置や木の体積といった森林資源情報を簡便に見える化、及びデータベース化出来るシステムです。既に林野庁、地方自治体、森林組合、民間事業体等へ約170台の納入実績があり、森林由来J-クレジットを登録する際に実施するモニタリングのツールとしても使用されています。

<OWLでの計測の様子>

<OWLの計測データと解析画面>

 

 

本業務提携により、丸紅とアドイン研究所は、OWLで計測された森林資源量から将来の二酸化炭素吸収量を自動算出するシステムを構築し、このシステムを利用して森林由来J-クレジットの登録・認証を支援します。この活動により、約1,000万CO2トン/年(概算)の創出余地が見込まれる全国での森林由来J-クレジットの登録・認証を促し、森林に環境価値を付加して脱炭素社会の実現に貢献していきます。

丸紅は、2021年3月に気候変動長期ビジョンを策定、中期経営戦略「GC2024」においてもグリーン戦略を企業価値向上に向けた基本方針の一つと位置付けています。国内外で森林資源の環境価値と経済価値を高め、人と森の力でサステナブルな未来を切り拓くことを目指します。

アドイン研究所は、森林資源の高精度・高効率な計測を実現するためにOWLの普及と共に、貴重な森林資源データの利活用を促進しています。IT企業として、AIを含むデータ解析により森林の新たな価値の創出を目指します。

 

<丸紅概要>

会社名 丸紅株式会社
本社所在地 東京都千代田区大手町一丁目4番2号
設立 1949年
ウェブサイト https://www.marubeni.com/jp/
事業内容

ライフスタイル、情報ソリューション、食料、アグリ事業、フォレストプロダクツ、

化学品、金属、エネルギー、電力、インフラプロジェクト、

航空・船舶、金融・リース・不動産、建機・産機・モビリティ、

次世代事業開発、次世代コーポレートディベロップメント、

その他分野における輸出入(外国間取引を含む)及び国内取引、

各種サービス業務、

内外事業投資や資源開発等の事業活動を多角的に展開している。

 

<アドイン研究所概要>

会社名 株式会社アドイン研究所
本社所在地 東京都千代田区紀尾井町3番地6 紀尾井町パークビル8階
設立 1986年
ウェブサイト https://www.adin.co.jp/
OWLウェブサイト https://www.owl-sys.com/
事業内容

産業用ロボットのAI・IoTアプリケーションソフトの開発、

半導体外観検査や医療用画像解析ソフトの開発、

森林の3次元計測システムOWLの開発等を行っている。

以 上